先日、逗子で蜂蜜を作っている「はやし養蜂」の林さんの養蜂場に伺い、お話を聞いてきました。林さんの蜂蜜作りへのこだわり、地域と関わる暮らし、大切にしている事など盛り沢山の取材になりました。
取材の内容はkibacoのYouTubeチャンネルで公開しているので、是非ご覧ください。
この記事では、僕が林さんのお話を伺って感じた、地元で生きる事のヒントなどを書いてみたいと思います。
【きっかけはパパ友として】
もともと林さんとは、子どもを同じ保育園に通わせるパパ友同士で、家族同士でもお付き合いしていましたが、そのご縁ではやし養蜂さんの蜂蜜を購入したところ、香りがよくて本当に美味しい蜂蜜だったので、kibacoでも取り扱いをさせていただきたいとお願いして、kibacoでの販売が始まりました。
kibacoでは、蜂蜜は漢方茶のアレンジにも使えますよ、とお客様に紹介しているのですが、東洋医学的に言うと蜂蜜は、肺を潤して咳や喉の辛さを鎮めたり、腸を潤し便を排出する力があるとされます。また、胃腸を補う働きもあると言われていて、僕は喉がちょっとイガイガするなーと感じた時や、お腹の調子がイマイチな時にスプーンですくってペロッと食べています。
色々な使い方ができる蜂蜜ですが、kibacoで販売をしているはやし養蜂さんの蜂蜜が、どんな思いで、どんな風に作られているかに興味が湧き、たくさんの方にはやし養蜂さんの蜂蜜の良さを知ってもらいたい、と思い取材に行ってきた次第です。
【楽してないですよ】
林さんのお話の中で印象的だったのは、「楽をするため」と言いつつ、実は良いものを作るためには妥協を許さず、こだわり抜いているところでした。できるだけ手を加えない、加工しないというのは、効率が悪くなる、ということでもあります。
効率よく収穫量を増やすには、秋も収穫して冬の間の蜂のエサとして砂糖水を入れたり、蜂の巣の中での蜂蜜の熟成を待たず、早めに収穫してから加熱することで糖度を上げたりというという方法もあります。しかし、冬の寒さに蜂を晒して体力が落ちないように気遣ったり、蜂が蜂蜜の水分を飛ばして熟成させるのを待ったりと、人間の都合の良い操作をせず、ひたすらに自然の、香りも酵素もそのままの蜂蜜づくりを続けている林さんのやり方は、決して楽をしているようには見えませんでした。それを「楽をするため」と笑う林さんがなんとも男前に感じました。
【僕たちの子供たち】
逗子、葉山地域で暮らすことの意味も、林さんとお話しする中で改めて感じたテーマでした。僕と林さんが子どもを通わせる保育園は、地域での子育てをとても意識していて、林さんの他にもたくさんの大人が関わり、様々な活動を行っています。葉山・逗子地域では、身近に色々な仕事をしている人がいて、暮らしのバリエーションも豊かです。その大人たちが関わり、海や山での遊びはもちろん、林さんの厚意で蜂蜜搾りを体験させてもらったり、父兄が釣ってきた魚を一緒に捌いたり、つながりのある農場に行って収穫を手伝わせてもらったり…。大人が楽しそうに働き、暮らすことを子供たちに見せることが、きっと良い未来につながるな、と思えました。
取材の終わりには、林さんが焚き火でお湯を沸かしてコーヒーを入れてくれて、今後のことや子どもことなどをお話ししました。自分の仕事に打ち込む人ってやっぱりかっこいいな、僕も頑張ろう、と感じながら養蜂場を後にしました。